寿司屋のシャリはなぜ違うのか?
寿司屋の味の半分は“シャリ”で決まります。
同じ米を使っても、家庭の炊飯器で炊いたご飯と、寿司屋で炊いたご飯とでは、粒の立ち方・ツヤ・香りに大きな差が出るのです。
その理由は、お米の洗い方・浸水・炊き方にあります。今日は家庭でも真似できる“寿司屋の炊飯講座”をお届けします。

炊飯方法の種類と特徴
寿司屋では電気炊飯器に頼らず、火力を活かした炊飯を選ぶのが一般的です。
• ガス炊飯器(業務用)
強い火力で一気に炊き上げ、粒立ちの良いご飯になる。

• 羽釜
“映え”ではなく、高熱で一気に炊くための構造。熱が中央に集まり、芯まで火が通る。

• 南部鉄器
熱伝導と保温性が高く、冷めても美味しい。寿司のシャリ向き。

• 電気炊飯器
安定感はあるが火力が弱く、寿司向けの粒感には届かない。

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寿司職人流・お米の洗い方
最初の水は一瞬で捨てる
米が最初に吸う水で味が決まるため、濁る前に捨てることが重要です。
拝み洗いで粒を守る
水を入れず、両手を合わせるようにして優しく擦り合わせます。
粒を割らずに表面を磨くイメージで。
すすぎは3回、半透明で止める
水を加えてすすぎ、濁り水を捨てる。これを3回繰り返し、水が半透明になったら終了。完全に透明にする必要はありません。

💡 裏話
実は職人が経営するお店では、精米の段階から特別仕様にしていることがあります。だからこそ洗い方は“軽くサッと”で十分。本当のところは家庭では真似できない部分なのです。
冷蔵庫で6時間浸水する理由
研いだ米は、炊飯に使う正確な水分量を入れて冷蔵庫で6時間浸水。
常温だと雑菌や発酵のリスクがありますが、冷蔵庫でじっくり水を吸わせることで芯まで均等に浸水します。
この工程により、炊き上がりの粒立ちや甘みが格段に変わります。
高火力で一気に炊き上げるプロの手順
羽釜や南部鉄器を使う場合、火加減は以下の通り:
1. 強火:沸騰まで一気に。
2. 中火:10分。
3. 弱火:10分。
4. 蒸らし:火を止めて10分。
仕上げはしゃもじで切るように混ぜ、余分な水蒸気を飛ばすことでツヤが出ます。
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寿司屋ならではの仕上げの工夫
• 炊き上がりに昆布を一片入れて旨みを加える。
• 握り寿司用は水を少なめにして硬めに。
• 丼物用はやや柔らかめにして具材との馴染みをよくする。
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まとめ ー 家庭で真似できるポイント
寿司屋のシャリは、洗い方・浸水・火加減まで家庭とは別物です。
ただし「最初の水を素早く捨てる」「冷蔵庫で6時間浸水」「切るように混ぜる」といったプロの工程を真似するだけで、ご家庭のご飯も一段と美味しくなります。
👉 興味がある方は、家庭でも挑戦できる南部鉄器炊飯鍋やIH対応羽釜を使うと、寿司屋の味にさらに近づけます。

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